折り紙のトレンド
アートや折り紙界隈の大きな潮流やトレンドはさておき、僕の最近の折り紙のブームは普通の折り紙で折れるほど、「簡単」であることです。
複雑であるほど折り紙は緻密になり、まるで本物かのような作品ができてしまいます。特に海外の最近の折り紙は本当に複雑です。
格闘技でいうなら総合格闘技みたいな、もはや一枚のうっすい紙からどんな複雑なテクニックを使ってでも目的の形になればいいような、正方形という名のボクシングリングみたいな制約があって、その中でもはやなんでもアリ!みたいな笑
しかし折り紙の構造が複雑化すると同時に増えてくるのが猥雑さ。
折り紙は、その性質上たくさんの角を折り出そうとすると折り筋が増えて、その増えた折り筋の処理が難しくなってしまいます。
それ故に仕上がりも何かとごちゃごちゃしていたり、’しわ’や’ひだ’が多かったり。複雑系折り紙作品は本来の折り紙が持つ美しさから遠ざかっている気がしていたんです。下の写真にあるような「パックンチョ」などなど、元来、日本の折り紙は幾何学的な美しさを感じさせる作品が多かったはず。
一方で日本人作家は特に、無駄なくシンプルな形で表現しようとするセンスを感じる作家が多く、個人的に誇らしく感じています。東洋と西洋の美意識の構図が、折り紙にも表れているようで、なんだか興味深いですよね~
さらなる「縛り」を設ける
「一枚の正方形で切らずに折る」という縛りが、もはや縛りではなくなっているこの現代折り紙において、自分なりに考えたのが「15cmの正方形で無理なく仕上がる作品」という縛り。
恐竜の折り紙というと難しそうですが、ちゃんと一枚の普通の折り紙で作れ、ポーズまで決められるほど紙にゆとりができる仕上がりになっています。
それでは作品、ご覧ください~
次作もおたのしみに!◇◇
作品情報
使用用紙: 15cm x 15cmの折り紙
制作時間: 20分(作者の制作時間)
制作日: 2023/2/4
創作: コーキ
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